〈D.C.考察〉D.C.4における鏡合わせの世界について

D.C.

今回はこれまで見てきた

・D.C.4の正史とは

・本作の時間の概念とは

・過去作との繋がり

関係・時系列編 キャラクター編

・鏡合わせの世界

・各ルートのその後

のうちの四つ目、「鏡合わせの世界」について見ていきます。

また、その実例となる詩名ルートについての謎についても深く見ていきます。

以下、D.C.4とD.C.シリーズ全体の重大なネタバレを含みますので嫌な方はブラウザバックをお願いします。

鏡合わせの世界とは

これまで、サクラの国とミズの国について過去作という視点から見てきましたが、今回はその2つの国を世界観として考察すると同時にカガミの国について見ていきます。

並列な時間

では、何故この世界観を鏡合わせの世界と評しているのかという自分はD.C.4におけるルート分岐を正確には合わせ鏡の世界だと考えているからです。

詳しく説明すると、これまで見てきたようにルート同士の関係は概念的な時間により繋がれており、D.C.4で言えば

各ルート→有里咲ルート→有里咲が救われる可能(有里栖ルート)+有里咲ルートラストの世界の順に並んでいるとしました。
また、因果はここに関わります。

しかし、ここで一つ疑問が生じます。それは各ルートや有里栖ルートと有里咲ルートの後の世界が並列に存在しているということです。

これは各ルートに関していえばプレイヤーの違いで誰から攻略することも可能ですし、有里咲ルートのその後の世界と有里栖ルートが並列に存在しないのであれば有里咲ルートであの終わり方はせずに一つ選択肢を作り有里栖攻略後に発生させるべきなのです。このことから、物理的な時間だけでなく、概念的な時間もそれらは並列に重なっていると考えて見るべきです。

そして、これを解決する策が、サクラの国とミズの国はカガミの国を介して乱反射する様に幾つもの可能性を映し出しているということです。

鏡の意味から

この根拠として言えるのはOP映像ではどれでもカガミに写し出されたイベントCGが存在します。これが各ルートや可能性を表しているのだとしたらこの理論は肯けます

また、「生誕のアルティメットパーティー!」のラストではこれらの鏡が破られており、しかし、カガミの国のアリスが微笑むため、悪い表現には感じないことから、全てのルートが物理的な時間ではありえないものとなるが、その結果は悪いものではないということの示唆ともいえます。

詩名の存在から

自分もプレイ当初、サクラの国を知った時点では詩名はサクラの国の対存在の一登とちょこの間に生まれた子供だと思っていました。

しかし、詩名は

どちらかの世界にしかいないと考えられる元のことを知っていること

詩名の父親は魔法使いであり、既婚者であるが魔法が使えること

詩名の出自が異世界であるとわかった後のちぇしのヒントが鏡の向こうの世界ではなく、鏡合わせの世界であることがあげられます。

また、この場合の疑問点にある雷についてもちょこルートで詩名から一登が事情を聞いていれば語ることは可能なので

つまり、詩名とは本当にちょこルートの後の一登とちょこの子供と考えられます。

また、この事項に関しては次回の各ルートのその後でも見ていきます。

これら2つの事柄よりミズの国内での各ルートも鏡合わせで無数に増えた、ある種の異世界であると言えるわけです。(狭義でのパラレルワールドは本来これに当たります。)

カガミの国について

では、カガミの国とは一体何だったのでしょうか。

これはカガミの国とは正確には2つの世界の持つカガミの間にある世界だっただと考えられます。
つまり、先程述べた概念的な時間と物理的な時間が共に並列な世界を観測できる場所であるといえます。

加えて、それらの鏡が何枚も重なりあっているため物理的な時間を超える要の場所であると同時に
サクラの国とミズの国を超える場所であったわけです。
このため、
ここで一登と有里咲は出会えたのだと言えます。

また、このように各ルートを確認できる(ループ世界が確認できる)場所であるため、メタフィクションの世界といえ、さくらは多くのことを確認できるのだといえます。

もっとメタ的なことを言えばタイトル画面がカガミの世界であったといえます。

こんな感じです。

また、D.C.4の時間の概念のときに用いた図を使用すると

同じ枠内の青矢印が反射によるものだとわかります。

まとめ

今回は正直わかりにくかったと思いますが、簡単に言えば

サクラの国とミズの国は鏡合わせに無数の世界(ルート)を作っていた

カガミの国とはその鏡の間のメタフィクションの世界であり、いわばタイトル画面

ということです。

次回ついにラストですね、よかったら次回も読んでください。では。

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